自転車乗りの中ではもはや常識ともなっている「ハンガーノック」。
初心者の方や、これから、ロングライドに初めて行こうと考えている方は特に注意が必要です。また経験者でも、これまでになったことがなく自分は大丈夫だと思い正しい補給の仕方を知らないといつか痛い目に合うことになります。
長時間に及ぶライドを楽に早く走っている方は、非常に補給も上手く、全てが計算されています。より快適なライドを楽しむことができるように、ハンガーノックについてご紹介していきます。
ハンガーノックとは??
もう既にご存知の方も多いかもしれませんが、ロングライドに出かけるときに最も注意すべきことの一つに「ハンガーノック」があります。
そもそも「ハンガーノック」とは、簡単にいうと、エネルギー不足です。
ただ、一言に「エネルギー不足」というと、その危険性があまり感じられない様な気がします。
ハンガーノックは、長時間の運動によって、血糖値の基準値が正常な範囲を下回った状態。いわゆる低血糖状態のことをいいます。
低血糖状態となると、動悸、冷や汗、意識障害、手足の痺れ、体の震えなどが起こり、最悪の場合は死に至るケースもあります。
上記にもある様に、体が動かなくなるだけではなく、頭も働かなくなるんです。もちろん脳も糖をエネルギーとしているからです。ここまでくると、その危険性が分かったかと思います。
ハンガーノックを避けるためには、こまめな補給、適度な休息が必要です。補給に関してもただ、好きなものを食べるだけではなく工夫する必要があります。効率よく補給をするためには、計画をたて、適切な物を口にしましょう。

ハンガーノックの主な症状
もしも、ハンガーノックになってしまった時、適切な対処をするためにも、これは「ハンガーノック」だと自分で認識できる必要があります。
ハンガーノックの主な症状
- 喉の渇き
- 突然の疲労感
- 動悸、息切れ、めまい
- 吐き気
- 頭痛
- 寒気
- 冷や汗
- 手足、指先のしびれ
- 顔面蒼白
- 意識が遠のく
初期症状
喉が乾く・お腹が空いてくる→この状態でもリスクを感じる必要があります。補給を忘れない様に。
中期症状
喉が乾く・最初よりも空腹感を強く感じる、足に力が入らなくなる→既に危険な状態です。速やかに休息をとりましょう。
後期症状
強い喉の渇き、指先の痺れ、めまい、動悸、冷や汗、強い疲労感に襲われる重症の場合:意識障害(死に至るケースもあります)→もうやばいです。救急車を呼ぶことを頭に入れましょう。
ハンガーノックの原因
1. 自転車に乗る前に食事を摂らない
朝早くから自転車に乗るサイクリストも多いかと思います。ですが、そんな場合に朝食を摂らない方もいると思います。これが、大きなリスクになります。朝食はなるべく摂る様にしましょう。摂ることができない場合は、必ず朝食(補給食)を持つようにしましょう。
2. 空腹を無視して走り続ける
空腹はハンガーノックの全長だと思っても過言ではないです。無視せずにこまめな補給を心がけましょう。食べすぎると腹痛の原因にもなりますし、効率的にエネルギーを取り入れることができないので、こまめに摂ることが大事です!
3. 体調不良
ハンガーノックに限らず、運動するのは止めましょう。少しでも不調がある時は回復に時間をかけるのがベストです。いいトレーニングもできないですし、無意味です。
4. 厳しい夏の暑さ
夏に走るのも非常に気持ちがいいですが、夏の暑さは特に体力の消耗が激しいです。日焼けなどで余計に体力も消耗するので、日焼け止めなど、補給だけでなく気をつけるポイントがあります。
5. オーバーペース
初めてのライドや、コース、ロングライドでは、自分にあったペースがあまり掴めずに走ってしまう時がしばしばあると思います。なので、そんな時には必ず余裕を持つようにしましょう。自分にあったペースを見つけるということも非常に大事です。

オススメの補給食
1. ようかん
意外かもしれませんが、個人的には一番オススメです!食べやすいですし、栄養素的にエネルギー補給に優れています。ただのお菓子のイメージがありますが、クッキーなど洋菓子に比べて、脂質が使われている量が非常に少なく、すぐにエネルギーとなります。
スポーツようかんと言う商品で補給食として売られているくらいです。
2. おにぎり
ようかんと同じように、栄養素の割合的に糖の割合が大会です。補給には非常に便利ですが、自転車の上で食べるには、即効性は低いです。ライド前や前半に食べるのがベストなタイミングです。
3. エナジーバー( power bar)etc.
補給食と言えばという商品。サイクリストたちやアニメで食べられているのをよく見ますね。食べやすく、補給のために作られているので栄養的にも最適です。ジャージのポケットに入れておいて、走りながらた得られるのも良い点。レースなどでは必須アイテムです。
1本で約200kclあります。ですが、脂質、タンパク質と共にバランスよく作られているため、これも即効性はあまり高くないです。脂質がある分、腹持ちは良いです。ロングライド後半の補給ではなく前半向きです。
4. ぐみ(powergel shots)etc.

60gあたりのカロリーは211kclです。脂質は0.5g。エネルギー補給の即効性は高いです。コーラ味にはカフェインも含まれており、覚醒作用も期待できます。運動前、中、後に使えます。小さくて食べやすさも抜群です。
5. ジェル(powergel original)etc.
補給食としては、小さく、口にしやすいので、非常に便利。即効性もあり、いくつかポッケに入れていくといいです。レース中にも時間をかけず簡単に補給ができるので、多くの選手が使っています。ただ、コストがかかるのが難点。
まとめ
ハンガーノックはいつ誰に起こるかわかりません。誰にでもなる可能性があると言うことです。こまめな休息や補給を心がけましょう。レースへの備として「グリコーゲンローディング(カーボローディング)」もあります。
また、ハンガーノックだけでなく、運動のリスクは熱中症や脱水など様々なものがあります。
そんなリスクを減らすためにも、正しい補給食、補給法を知っておくことが必要です。少しでも理解を深め、そんなリスクを減らしましょう。
そして、楽しくて、快適なライドを楽しみましょう!!!
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